『 ジャバウォックの詩 』
夕火あぶりの刻、粘滑ねばらかなるトーヴ
遥場はるばにありて回儀まわりふるまい錐穿きりうがつ。
総て弱ぼらしきはボロゴーヴ、
かくて郷遠さととおしラースのうずめき叫ばん。
『我が息子よ、ジャバウォックに用心あれ!
喰らいつく顎あぎと、引き掴む鈎爪!
ジャブジャブ鳥にも心配るべし、そして努ゆめ
燻り狂えるバンダースナッチの傍に寄るべからず!』
ヴォーパルの剣つるぎぞ手に取りて
尾揃おそろしき物探すこと永きに渉れり
憩う傍らにあるはタムタムの樹、
物想いに耽りて足を休めぬ。
かくて暴ぼうなる想いに立ち止まりしその折、
両の眼まなこを炯々けいけいと燃やしたるジャバウォック、
そよそよとタルジイの森移ろい抜けて、
怒どめきずりつつもそこに迫り来たらん!
一、二! 一、二! 貫きて尚も貫く
ヴォーパルの剣つるぎが刻み刈り獲らん!
ジャバウォックからは命を、勇士へは首を。
彼は意気踏々いきとうとうたる凱旋のギャロップを踏む。
『さてもジャバウォックの討ち倒されしは真まことなりや?
我が腕かいなに来たれ、赤射せきしゃの男子おのこよ!
おお芳晴かんばらしき日よ! 花柳かな! 華麗かな!』
父は喜びにクスクスと鼻を鳴らせり。
夕火あぶりの刻、粘滑ねばらかなるトーヴ
遥場はるばにありて回儀まわりふるまい錐穿きりうがつ。
総すべて弱ぼらしきはボロゴーヴ、
かくて郷遠さととおしラースのうずめき叫ばん。
京都に特選抹茶の味見にいってきました。今年も甘み旨味たっぷりのお抹茶ご用意致します
水無月 亭主
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